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彫刻家

目次
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そもそも彫刻家とは?

彫刻家は、木や石、金属、粘土といった素材に手を加え、立体の作品として形にする芸術家です。「立体アーティスト」「空間造形作家」と呼ばれることもあります。近年は樹脂や紙、繊維など、使われる素材が広がり、表現の幅も大きくなってきました。平面ではなく「立体」で表現する点が、絵画などとの大きな違いです。

彫刻家と類似する職業の違い

陶芸家

陶芸家は、土をこねて形を作り、窯で焼き上げて陶磁器を生み出す専門職です。益子焼や九谷焼のように、産地ごとに受け継がれてきた技法も多くあります。「窯で焼く」工程があることが陶芸ならではの特徴で、器などの実用品を手がける陶芸家もたくさんいます。

粘土作家

粘土作家は、油粘土や紙粘土、石粉粘土などを使って作品を作ります。粘土の種類によって仕上がりや加工の方法が変わるため、一種類の粘土にしぼって制作する作家もいます。立体を作る点は彫刻家と共通しており、美術を学んでデッサン力を磨いてから活動する人もいます。

彫刻家の仕事内容

素材と向き合い、イメージを立体にする

彫刻家の仕事の中心は、作品の制作です。木彫や石彫では、ノミや彫刻刀で素材を直接彫り進めていきます。一方、ブロンズ像の場合は粘土で原型を作り、型を取ってから溶かした金属を流し込む「鋳造」という方法で仕上げます。原型づくりだけでも、胸像サイズで約1か月かかるとされます。

一人の作家が特定の素材を専門にするケースが多いのも、この仕事の特徴です。

作品を発表し、評価を積み重ねる

完成した作品は、個展や美術団体の公募展、野外彫刻展のコンペなどで発表します。作品の大きさは、手のひらに乗るものから見上げるほどの大作まで、作家や作品によってさまざまです。

入選や受賞を重ねて評価が高まると、公園や広場に置くモニュメントや、銅像・胸像といった肖像彫刻の依頼が舞い込むようになります。多くの人の目に触れ、長く残る作品となるでしょう。

教える仕事と両立しながら制作を続ける

彫刻だけで生計を立てている人は、それほど多くありません。美術教師や美術予備校の講師、彫刻教室の運営などを収入の軸としながら、本業のかたわらで制作を続けるスタイルが一般的です。教える仕事を通して、次の世代の作り手を育てる役割を担う人もいます。

彫刻家になるには?

彫刻家になるために必須の資格や免許はありません。ただし、立体を作る技術と経験はどこかで身につける必要があります。主な道は、美術大学の彫刻科などで学ぶ方法と、彫刻家に弟子入りする方法の2つです。

たとえば東京藝術大学の彫刻科では、1・2年次に塑造・石彫・木彫・金属の4領域の基礎をひと通り実習します。美術教師や学芸員として働きながら制作を続けたい人は、在学中に教員免許や学芸員資格を取っておくと選択肢が広がります。

彫刻家の年収

彫刻家の平均年収を示す公的な統計は確認できず、平均額は不明です。作品の売れ行きで収入が大きく変わるため、年収は0円から数千万円まで幅があるといえます。多くの作家は、美術教師などの仕事と組み合わせて収入を得ています。

※情報参照元:キャリアガーデン(https://careergarden.jp/choukokuka/salary/)

彫刻家に必要なスキル

すべての出発点になる「デッサン力」

彫刻は立体ですが、制作の出発点になるのは紙に描くデッサンです。頭の中のイメージを正確に描き出せなければ、思いどおりの形にはなりません。静物だけでなく人や動物も描いて、形をとらえる力を鍛えておきましょう。

イメージに近づける「素材の知識」

木材、石、金属、石膏など、素材によって硬さや削れ方、使う道具が変わります。素材の性質を深く知っているほど、イメージに近い作品に仕上げられます。素材ごとの特徴を学ぶことが、表現の幅を広げる近道です。

完成まで走り切る「集中力と根気」

大きな作品になると、完成までに数か月から数年かかることもあります。少しずつ彫り進める地道な作業が続くため、コツコツ取り組める集中力が欠かせません。依頼を受けた作品には納期もあるので、計画的に進める力も求められます。

作品で語る「発想力」

彫刻は実用品ではないぶん、作品そのものの魅力で勝負する世界です。人や動物の像だけでなく、抽象的なモニュメントを手がけることもあります。オリジナリティあふれる発想を形にする力が、作家としての個性につながります。

彫刻家の仕事の大変なこと

彫刻の制作には、大がかりな設備や広い作業スペースが必要です。素材にも費用がかかるため、ほかの芸術分野より準備のハードルが高い面があります。

重い素材を運んだり高温の金属を扱ったりと、体力を使う場面や危険をともなう作業も少なくありません。収入が安定しにくい点も、多くの作家が向き合う課題です。

彫刻家の将来性

彫刻家が活躍できる場は、展覧会だけではありません。自治体や企業が公募で作品を選び、まちの公共空間に設置する取り組みもあります。美術教師や予備校講師として教える道や、クレイモデラーなど造形の技術を生かせる仕事もあります。近年は3Dプリンターなどのデジタル技術を取り入れる作家も現れ、表現の方法は広がりを見せています。

「美大全」編集チームより

美大全編集チーム
美大全編集チーム
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彫刻家になるのに資格は必要ありませんが、デッサン力や素材の知識、制作を続けた経験は欠かせません。美大の彫刻科なら、さまざまな素材を実際に扱いながら基礎を固められます。教員免許や学芸員資格を取得できる大学もあり、制作と仕事を両立させる道も描きやすくなります。まずは気になる美大を探してみませんか。 

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