パッケージデザイナーになる方法や、そもそもパッケージデザイナーとはどういった職業なのかを詳しく解説しています。実際にパッケージデザイナーとして活躍されている美大卒の先輩からのアドバイスにも注目!さっそく見ていきましょう♪
パッケージデザイナーは、製品や商品のパッケージをデザインする職業です。商品の視覚的な魅力を高め、ブランドイメージや商品の特徴を伝えるためのパッケージデザインを行います。商品の種類や用途に合ったデザインコンセプトを考案し、色彩、形状、テキストなどの要素を組み合わせて、消費者に訴求するデザインを制作します。また、商品の持ち運びや保護機能、販売効果などの機能性も考慮し、クライアントの要望を反映させながら、魅力的で効果的なパッケージデザインを完成させる役割を担います。
パッケージデザイナーと類似する職業には、以下のような違いがあります。いずれもデザインに関わる点では共通していますが、対象とするデザインの範囲やアプローチに違いがあります。
グラフィックデザイナーは、パッケージデザイナーと同様に視覚的な要素を扱いますが、広告、ポスター、ロゴ、ウェブデザインなど、様々なメディアに対応したデザインを手掛けることがあります。
インダストリアルデザイナーは、製品全体のデザインを行います。パッケージデザイナーが商品の外装デザインに焦点を当てるのに対し、インダストリアルデザイナーは製品の形状、材料、機能性などを考慮し、商品全体のデザインを手掛けます。
ブランドデザイナーは、企業や商品のブランドイメージを構築・強化するためのデザインを行います。広告、パッケージ、ロゴ、カラーパレットなどを通じて、ブランドの一貫性を保ちながらコンシステントなデザインを提供します。
パッケージデザイナーの仕事内容は、商品や製品のパッケージをデザインすることです。商品の魅力やブランドイメージを視覚的に表現し、消費者に訴求するデザインを創造します。色彩、形状、テキストなどの要素を組み合わせて、商品の特徴や利便性を強調し、販売効果を高めるデザインを考案します。また、商品の保護機能や持ち運びの便利さなども考慮し、パッケージ全体のレイアウトやデザインを決定します。クライアントの要望に合わせつつ、商品の競争力を向上させる魅力的で効果的なパッケージデザインを提供することが役割です。
パッケージデザイナーになるには、デザインの基本スキルを学び、グラフィックデザインやカラーコンセプトを理解し、ポートフォリオを構築して実務経験を積むことが重要です。クリエイティブな能力と自己表現力を持ち、実際の案件に向けたデザイン力を磨きながら、クライアントや企業にアプローチして仕事を得ることがポイントです。
パッケージデザイナーの給与は、勤務先の規模や取引先規模によって大きく異なります。初任給は約18万円から20万円前後で、経験を積むと昇給しますが、著しく高い給与にはなりにくい傾向です。フリーランスのデザイナーは年収1000万円以上を稼ぐこともあります。クリエイティブ系の会社では年俸制を採用する場合もあり、残業手当が出ないことがあるので、条件をよく確認する必要があります。
パッケージデザイナーに必要なスキルは、グラフィックデザインの基本技術に加え、カラーコンセプトやコンポジションの理解、商品の特徴を表現する能力、クリエイティブな発想力、デザインソフトの熟達、コミュニケーションスキル、プロジェクト管理能力などが挙げられます。また、デザインのトレンドや市場動向に敏感で、消費者のニーズを理解し、効果的なパッケージデザインを提供する柔軟性も重要です。常に新しいアイデアと技術に挑戦し、商品のブランディングや販売促進に貢献するプロフェッショナルなスキルが求められます。
パッケージデザイナーの仕事の大変なことは、納期厳守とクライアントの要望への応え、商品の特性を理解した上でのデザイン提案、競合他社との差別化、製造プロセスへの理解と制約への適応、素材や印刷技術の知識と進化への追従、クリエイティブとブランディングの両立、デザインのバリエーション作成などが挙げられます。
パッケージデザイナーの将来性は高いです。商品の魅力を伝え、消費者の購買意欲を喚起する重要な役割を果たしており、オンライン販売の拡大により需要が増加しています。持続可能性や環境配慮も重視され、革新的なエコフレンドリーなデザインの需要が増えています。また、新技術の導入によりインタラクティブな体験を提供できる可能性が広がっています。しかし、常に市場変化に対応し、トレンドや技術に柔軟に対応する能力が求められるでしょう。
私の周りにいるパッケージデザイナーたちは口を揃えて言います。「パッケージデザインってめちゃくちゃ面白い!」もちろん私も心からそう思います。表面のデザインだけでない、さまざまな素材の容器やいろんなギミックに触れる楽しさ。そうして手がけた商品を店頭で見るのは至上の喜びです。とてもやりがいがある仕事だと実感しています。
パッケージデザインは生活に密着したデザインで、いろいろな商品を扱うので好奇心がある人におすすめです。また、私が所属する公益社団法人日本パッケージデザイン協会では、2022年から「日本パッケージデザイン学生賞」を実施しています。入賞すればパッケージ業界で活躍するデザイナーと交流したり、企業研修に参加することもできます。パッケージデザインに興味のある方はぜひご応募ください!
・日本パッケージデザイン学生賞(https://student.jpda.or.jp/)
美大での学びは創造性と色彩感覚を磨き、デザイン技術を向上させます。アート指導や批評を受けて、クリエイティブな発想と表現力を養い、実践的なプロジェクトで経験を積みます。素材選定や印刷技術、商品特性への理解も学び、将来の成功に大きく寄与するでしょう。