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美大で求められる学科試験の内容

美大の入試方法とは?

美大で求められる学科試験の内容について解説しています。「美大入試で必要な学科試験の内容が知りたい」「合格のために準備しておくことは?」など、気になることをチェックしておきましょう。

目次

学科試験の重要性

美大の場合、実技試験が重視されるため、学科試験の印象が薄くなりがちです。しかし、学科試験は合否に大きく影響します。ほとんどの美大で、実技と学科の合計点で合否が決まるため、学科試験の点数は非常に重要になります。

一般選抜(一般入試)には、一般方式と共通テストの試験方式があります。一般方式の配点は、実技2科目の合計300点+学科試験(大体は英語+国語)の200点、合計500点 となることが大半です。

一方、共通テスト方式の試験科目は、選択制の2教科を採用しているケースが多く、それぞれ100点満点の200点。実技試験の評価は、一般方式では300点だった配分が、共通テスト方式では200点として換算されます。

一般方式より共通テスト方式の方が配点がやや高くなるうえに、募集定員も一般方式と比較すると少ない専攻が多いため、競争率が高くなる傾向があります。

以下で5美大の一般方式・共通テストの内容を紹介していきます。

5美大の学科試験(一般方式)の内容

ここでは、5美大の学科試験(2025年度の各大学の学生募集要項「一般方式」「共通テスト」の試験科目を参照)について紹介しています。

※実技試験の内容は割愛しています。

武蔵野美術大学(偏差値:42.5-52.5)

造形学部、全学科・専攻

造形学部一般方式の試験科目は、国語と英語が必須となっており、解答方法は記述式+マーク式・試験時間60分・配点は100点。国語は、4,000字前後の文章をもとに現代文の基本的な読解能力や漢字の読み書きといった習熟度が問われます。解答方法は、記述式・マーク式の併用です。

造形構想学部・クリエイティブイノベーション学科・文系学力重視型

クリエイティブ・イノベーション学科・文系学力重視型の一般方式は、国語・英語・地理歴史が必須です。国語と英語の試験時間は80分、地理歴史は60分。配点は各科目100点。

クリエイティブイノベーション学科・理系学力重視型

クリエイティブイノベーション学科・理系学力重視型の一般方式で必須となっている科目は、英語・理科・数学です。試験時間は英語・数学が80分、理科が60分。配点は各科目100点。

映像学科

映像学科の一般方式では、国語・英語・感覚テストが必須科目です。試験時間は国語と英語がそれぞれ80分、感覚テスト3時間。配点は、国語と英語が各100点、感覚テストは150点。

学部・専攻 2科目共通テスト 3科目共通テスト
造形学部・日本画学科
造形学部・油絵学科油絵専攻
造形学部・油絵学科グラフィックアーツ専攻
造形学部・彫刻学科
造形学部・視覚伝達デザイン学科
造形学部・工芸工業デザイン学科
造形学部・空間演出デザイン学科
造形学部・建築学科
造形学部・基礎デザイン学科
造形学部・芸術文化学科
造形学部・デザイン情報学科
造形構想学部・クリエイティブイノベーション学科
造形構想学部・映像学科
※参照元:武蔵野美術大学2025年学習募集要項(https://www.musabi.ac.jp/wp-content/uploads/2024/07/2025_ba_guideline.pdf

多摩美術大学(偏差値:37.5-55.0)

多摩美術大学の試験内容は、学科試験は現代の国語、言語文化(近代以降の文章のみ)、小論文、英語(英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ)+専門試験験(1または2科目)。配点は学科試験が各100点、専門試験が300点で合計500点。※芸術学科は国語、英語、小論文または鉛筆デッサン。

学部・専攻 1〜2科目共通テスト 3〜5科目共通テスト
演劇舞踏デザイン学科・劇場美術デザインコース
絵画学科・日本画専攻
工芸学科
建築・環境デザイン学科
絵画学科・版画専攻
情報デザイン学科・情報デザインコース
芸術学科
彫刻学科
グラフィックデザイン学科
演劇舞踊デザイン学科・演劇舞踊コース
絵画学科・油画専攻 〇(国語+1科目)
生産デザイン学科・プロダクトデザイン専攻
生産デザイン学科・テキスタイルデザイン専攻
情報デザイン学科・メディア芸術コース
統合デザイン学科
※参照元:2025年度多摩美術大学美術学部学習募集要項(https://www.tamabi.ac.jp/wp-content/uploads/2024/10/outline01_2025-1.pdf

東京造形大学(偏差値:37.5-45.0)

デザイン学科の入学試験

一般方式は国語、英語、公共から2科目を選択します。学科試験(2科目200点)と、実技試験(1科目300点)が出題され、その合計点(500点満点)で合否の判定を行います。

美術学科の入学試験入学試験

絵画専攻は一般方式の学科試験はありません。一般方式は実技試験(500点)で合否が決まります。

彫像専攻も一般方式の学科試験はありません。一般方式は2つの実技試験(500点)で合否が決まります。

学部・専攻 2科目共通テスト 3科目共通テスト
デザイン学科(全ての専攻)
美術学科・絵画専攻
美術学科・彫刻専攻
※共通テストで指定する教科は国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語・情報。 このうち3科目以上受験した場合は、得点の高い2教科2科目を評価対象とします。
※参照元:東京造形大学一般選抜入学試験2025年学生募集要項(https://www.zokei.ac.jp/pdf/admission/ippan.pdf

女子美術大学(偏差値:37.5-55.0)

女子美術大学の試験内容は、A日程の学科試験(国語・英語)と専門試験です。配点は学科試験が各100点・専門試験が300点で合計500点。B日程は、実技が200点、面接100点となっています。

学部・専攻 2科目共通テスト 3科目共通テスト
芸術学部

日本大学芸術学部(偏差値:42.5-52.5)

日本大学芸術学部の一般選抜 N全学統一方式(第1期)専門試験併用型について解説します。芸術学部を受験する方全員、学力検査を受けることになります。学力検査の概要は、以下をご覧ください。

※学力検査の試験時間は各60分・配点は100点ずつとなっています。

※一般選抜 N全学統一方式(第1期)学力検査型については、入試情報募集要項をご覧ください。

学部・専攻 2科目共通テスト 3科目共通テスト
芸術学部

5美大の学科試験まとめ

美大に合格するには、デッサン・デザインスキルだけではなく、学科対策も重要です。人気大学の場合は実技試験で良い点がとれても、学科試験で点数が取れなければわずかな差で合格できない可能性もあります。美大の試験は、学科試験の勉強をおろそかにして良いというものではありません。

大学によっては一般選抜に「一般方式」と「共通テスト方式」の2つがあり、両方とも受験することが可能です。2つの学科試験を受けられるなら、チャンスが二度あることになります。

一般方式の試験内容は大学独自の試験になるため、志望大が決まっている人は早い段階から受験対策を進めていきましょう。学科試験できっちり点数を取ることが大切です。

学科試験を捨てないで!合格者の声を紹介

土曜学科で学科試験対策ができた

私は高校3年生になって受験生になると、実技のことももちろんですが、まったく手をつけていなかった学科のことが不安になってきました。でも私は家で1人で勉強できるタイプではなかったので、夜間部の先生方の進めもあり、土曜の学科講習をとることにしました。

土曜学科は週に1回、しかも夜間部の前時間帯に約2時間だけだったので、負担になることなく学科対策を進めることができました。学科の授業では、今までの武蔵美や多摩美の試験問題を分析して、試験と同じような形式の問題だけを解いていたので、効率よく勉強出来たと思います。また授業中に大学別の傾向や対策ポイントも丁寧に教えてくださったので、家で勉強するときも何をやったらいいのかと戸惑うことはありませんでした。

それに、私は土曜学科のおかげである程度は学科対策が出来ていたので、夏季講習や冬季講習などは実技のみに集中することが出来たのも、受験生活を振り返ってみても、自分的にはとても大きかったと思います。

※引用元:すいどーばた美術学院公式HP(https://suidobata.ac.jp/performance/memoir/gakka

予備校では体力面や精神面も鍛えられた

受験生の時は、基礎的な技術力の向上の他にも、出題者の意図と自分の視点を作品内でうまく融合させて制作する難しさに日々頭を悩ませていました。そのような中で体力面も精神面も鍛えられ、予備校で得た基礎体力は大学の時や現在でも活かされています。

※引用元:湘南美術学院公式HP(https://shonabi.jp/obinterview/obitv-shimizu
美大全編集チーム
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入試に備えて基礎学力をつけましょう!

美大の入試では、実技力の比重は重いですが、同時に学科力も身に付けていく必要があります。実技の勉強がある中で、独学で基礎学力をつけることは難しい面もあるので、美大予備校へ通うことも選択肢に入れておきましょう。美大予備校は、受験に対するノウハウを豊富に備えていますので、志望する美大へ最短プロセスで実技や学力を身に付けることができます。

下記のページでは、実技と学力が身につく美術予備校を特集していますので、参考にしてみてください。

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