「美大は就職できない」は本当?
「美大生は就職できない」というイメージがある人も多いでしょう。でも、美大生の就職率が低いのには、美大ならではの進路希望があります。しかも、美大卒は就職に有利になることも多く、「美大=就職できない」は間違いと言えるでしょう。今回は、美大のリアルな就活事情について解説していきます。
就職希望者の就職率は結構高い
美大は一般的な大学よりも就職率が低いため、「美大に行っても就職できない」というイメージから進学をあきらめる受験生もいるかもしれません。しかし、美大は就職しにくいのではなく、そもそも就職を希望している人が普通の大学よりも少ないという特殊な事情があるのです。しかも、東京藝大などレベルの高い美大・芸大ほど、芸術家やフリーランスの道を選ぶ人が多いため、就職希望者は少ない傾向にあります。学科によっても異なりますが、就職希望者の就職率自体は結構高いです。
美大卒のスキルは就活でも強みになる!
美大で培われる力は、作品制作の技術や表現だけではありません。制作過程で必要となる観察力や、作品のプレゼンテーション力など、ビジネスで必要とされるスキルを自然と身につけることができます。また、自由な発想で課題を見つける「アート思考」や、課題解決を図る「デザイン思考」も、今の社会において求められている能力です。このように、美大生が持つ、ゼロからものを創り出して発信していく力は、就活でも強みになるでしょう。専門的な知識や技術のある美大生なら、企業によっては専門職と総合職で2回エントリーするチャンスがあるのも利点です。
美大で目指せる!将来なりたい職業まとめ
美大生の主な就職先とは?
美大卒業生の仕事として多いのはデザイン職で、主な就職先はデザイン事務所や企業のデザイン部門など。デザイン職と一口に言っても、広告、自動車、家具、雑貨、玩具、アパレル、装飾、住宅、食品、化粧品など、あらゆる業種で活躍の場があります。デザイン系以外への就職も多く、出版社、ゲーム会社、広告代理店、テレビ局、映画制作・配給会社、アニメ・CGスタジオ、百貨店、画廊、美術予備校、学校、福祉施設など、美大生の就職先や職業は多種多様です。
美大卒は就職にも有利で選択肢が豊富
美大の卒業生は、デザイン・美術系だけでないバラエティ豊かな仕事に就いていて、幅広い進路を選べるのが魅力ですね。デザイン職の採用試験では、デッサンなどの基礎力を見るところもあります。デッサンはほとんどの学科の入試でも必要とされるため、美術予備校などで正しい描き方を学んで練習しておくことが大切です。